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「何分なら普通なのか」が分からないまま気にしている人が多い悩みです。 比べる相手もいないので、自分が早いのかどうかも判断できません。 ここでは医学的にどう定義されているかと、時間だけでは決まらない理由を整理します。
国際的な定義は「1分以内」
早漏の医学的な定義として国際的に使われているのは、挿入前または挿入後1分以内に射精してしまう状態です。
MSDマニュアル家庭版は、早漏を「射精が早すぎる状態で、陰茎の挿入前や挿入中、挿入直後に射精が生じます」と説明しています。
ただし、この1分という数字は、治療の対象になるかを判断するための基準です。 1分を超えていれば問題がない、という意味ではありません。逆に、1分以内でも本人が困っていなければ治療の対象にはなりません。
時間だけでは決まらない
定義には時間以外の条件もあります。
- 射精のタイミングを自分で調整できない
- そのことで本人やパートナーが困っている
- 一度きりではなく、ほぼ毎回そうなる
この3つがそろって初めて、医学的に扱う対象になります。 「何分だったか」だけで決まるものではありません。
逆に言えば、時間が短くても困っていなければそのままでよく、 時間が平均的でも本人が苦しければ相談する理由があります。判断の基準は時間ではなく、困っているかどうかです。
「平均は何分」という数字について
インターネット上には「平均◯分」「女性の理想は◯分」といった数字が多く出回っていますが、 出典が示されていないものがほとんどです。当サイトでは裏が取れない数字は載せていません。
挿入時間は測り方によって大きく変わり、調査ごとに結果が違います。 平均と比べて自分を判断するのは、あまり意味がありません。
日本でどれくらいいるのか
日本性機能学会が2023年に実施した全国実態調査では、 「早漏で悩んでいますか」という質問に23.4%が「はい」と回答しています。 日本人男性の人口にあてはめると、約910万人にあたります。
この調査は20歳から79歳の日本人男性を対象に、2023年5月から6月にかけて行われたものです。 25年ぶりの大規模な全国調査で、結果は2024年7月に発表されました。
4人に1人が気にしている悩みだということです。人に言わないので見えないだけで、少数派ではありません。
原因
MSDマニュアルは、専門家の多くが不安などの精神的要因を原因と考えていると説明しています。 一方で、陰茎の皮膚が過敏であることを原因とみる専門家もいます。
経験が少ないことを気にしすぎると、それ自体が過敏さを強めて悪化する場合があるとも書かれています。
前立腺の炎症や神経系の障害が原因になることもありますが、 病気が原因であることはまれです。重い病気を疑う必要がある悩みではありません。
自分で試せる方法
MSDマニュアルは、行動変容療法が多くの男性で役に立つとしています。 薬を使わずに、射精を遅らせる練習をする方法です。代表的なものが2つあります。
スタートアンドストップ法
射精しそうになるまで刺激し、途中で刺激を止める。 30秒ほど経ってから再開します。
圧迫法
射精しそうになったら、亀頭のすぐ下を10〜20秒圧迫する。 勃起の強さが弱まったら、30秒ほど経ってから再開します。
MSDマニュアルによると、練習すると95%以上の男性が5〜10分またはそれ以上、 射精を抑えられるようになるとされています。
まず試す価値があるのはこちらです。費用がかからず、受診も要りません。
医療機関での治療
自分で試して変わらない場合に、相談先が出てきます。 MSDマニュアルが挙げている方法は次のとおりです。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 行動変容療法 | 専門家が理由を説明し、射精を遅らせる方法を指導する |
| 薬 | 選択的セロトニン再取り込み阻害薬(パロキセチン、セルトラリンなど) |
| 局所麻酔 | リドカインクリームなどを塗り、感覚を鈍らせる |
| コンドーム | 感覚を鈍らせるタイプを使う |
| 心理療法 | 原因が深刻な精神的問題の場合 |
日本には早漏の承認薬がありません
海外には早漏の治療薬がありますが、 日本国内では厚生労働省が正式に承認した早漏の薬は存在しません。
そのため、国内で薬を使う場合は適応外使用になります。 保険は使えず、自由診療です。
受診するときは、その薬が国内で承認されているものかどうかを確認してください。 説明を求めたときにはっきり答えられるかどうかは、クリニックを見分ける材料にもなります。
日本性機能学会は2025年9月に「男性性機能障害診療ガイドライン2025年版」を刊行しています。 治療の考え方は学会がまとめた指針があるので、医師の説明がそれに沿っているかを目安にできます。
包茎との関係
早漏と包茎は別の悩みです。包茎だから早漏になる、という関係ではありません。
ただし、同じクリニックで扱われることが多いのは事実です。 当サイトで比較している6院のうち複数が、包茎手術とあわせて早漏の治療も扱っています。
包茎の相談に行ったときに早漏の施術をすすめられることもあります。 その場合は、包茎の件とは別の判断として考えてください。 一度に決める必要はありません。見積もりを持ち帰って構いません。
判断のしかたはクリニックを決める前に確認することと すすめられた施術を断る方法にまとめています。
受診を考える目安
次のどれかに当てはまるなら、相談する理由があります。
- 自分で試した方法を続けても変わらない
- パートナーとの関係に影響が出ている
- 以前はそうではなかったのに、急に早くなった
- 射精のときに痛みがある、血が混じるなど、ほかの症状もある
3つ目と4つ目は、別の原因が隠れている可能性があります。 その場合は美容クリニックではなく、泌尿器科で相談してください。 どちらに行くかの考え方は包茎は泌尿器科と専門クリニックのどちらに相談する?にまとめています。
まとめ
- 国際的な定義は挿入前または挿入後1分以内。ただし治療対象を判断するための基準
- 時間だけでは決まらない。調整できないことと困っていることが条件に入る
- 「平均◯分」という数字は出典のないものが多い。比べる意味は薄い
- 日本では**23.4%**が悩んでいると回答している。少数派ではない
- 原因は精神的要因や皮膚の過敏さが多く、病気が原因はまれ
- まず自分で試せる練習がある。95%以上が改善したとされる
- 日本には承認薬がない。薬を使う場合は適応外使用で自由診療
- 包茎とは別の悩み。同時に決めなくてよい
出典
この記事の情報について
一般的な医学情報をもとにした内容で、個別の診断・治療の代わりにはなりません。運営者は医師ではなく、医師の監修は受けていません。気になる症状がある場合は、泌尿器科などの医療機関にご相談ください。